乳がんは怖い?乳がんについて知ろう。

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今回は日本の乳がんについての疫学的な知識、そして早期発見のためにはどうすれば良いか、をご説明します。

乳がんの患者数と検診の実情

日本の乳がんの患者さんは、約9万人(推定、2015年)と考えられています。その中で死亡するのは13800人と推定されています(国立がんセンターがん対策情報センター:2015年のが ん統計予測より)。

しかし、実際に乳がんの検診を受けている方は、非常に少ないのが実情です。2013年の統計では、4割にも満たないのです。その原因として、

1.検診を受けない理由の複数回答(内閣府,がん対策 世論調査結果より)

  • 「受ける時間がないから」(47.4%)
  • 「がんだと分かるのが怖いから」(36.2%)

2.政府に力を入れてほしい対策

  • 「がん検診」(67.2%)
  • 「医療機関の整備」(54.2%)
  • 「就労が困難になった際の相談・支援体制の整備」 (50.0%)

3.乳がん検診では受診意識の問題の一部として

  • 「マンモグラフィに対する恐怖心」
  • 「医療従事者が男性」

というのがあるようです。しかし、現状では、女性の放射線技師も非常に増え、先生が女性、というのも増えました。女性は30歳からががん年齢です。お住いの地域からも、乳がん・子宮がんの検診が無料で受けられるハガキ、などを見られたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

私が診療している内科であっても、このようなことが報道されると、急に病院に患者さんが殺到します。ネットで間違った情報を持って来てしまう方も多く、また、思い込みで、「乳腺が痛い」ということでいらっしゃる方もいます。基本的に、報道を見てから急に痛くなったり気になったり・・・という場合、あまり心配する必要はないのですが、ただ、これを否定する気は全くありません。これで、検診を受けていただき、早期発見につながるのであれば、報道された意味もある、というものですが、大混雑になったり、お待たせする時間が長くなってしまったりするのも、困ったものだと思っています。

乳がんの原因と自分で出来る見分け方

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ちなみに、乳がんになりやすい一番大きな原因は「遺伝」です。家族で乳がんの方がいらっしゃる場合、これは非常に大きな因子となります。また、エストロゲンというホルモンにさらされている期間が長い方は、起きやすいことがわかっていますので、初潮が早かった人、閉経が遅い人も危険因子となります。また、成人してからの肥満も、原因の一つですが、何と言っても遺伝が一番大きいです。

診断としては、マンモグラフィーという、レントゲンの検査はよく知られていると思います。これは乳房を挟んで検査するものなので、生理前後の胸が張っている時などにやると痛みが強くなります。また、若いかたでは発見率が下がることがわかっています。その他乳腺エコーも有用です。

しかし、やってほしいことは、まず自分での視診、触診です。毎日じぶんで見て、例えば窪みがあったり、手をあげると引きつれがあるような気がするのは危険です。また自分で、まず乳頭を絞り、ここから茶色い分泌物が出る、触って硬い感じ(痛みはありません、優しく触りましょう)がしたら、専門医を受信した方が良いでしょう。ただ、シコリは女性のみなさんならわかる通り、乳腺自体もボコボコしていますし、毎日触らないとわかりませんが、じぶんで発見できるのは乳がんだけ、と言われています。実際、90%の患者さんは、自分で発見して病院に来られているというデータがあります。

現在、女性のがんで、急増しているのがこの乳がんです。若い方の罹患が増えているのは、食事の欧米化が原因とも言われていますが、まずは触診から初めて見ましょう。

野尻紀代美 労働衛生コンサルタント、産業医

有限会社ウエストフィールド・コンサルティング

 

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